葬祭プランナーのホッと一息
ご遺骨は人ですか?物ですか?
ご遺骨を宅急便でお寺に送り供養していただく”送骨”というものがテレビで紹介されておりました。何とも切ない話なのですが仕方がないのかな・・と思える現状があります。
長い間、納骨できない状態のまま過ごしておられる人には其々の事情があり一概に批判することはできません。お墓を持っていない方が、いざ納骨先を探すとなるとかなりのエネルギーが必要なのです。経済的にも体力的にも苦しい状態の場合が多く、仕方がないのです。せめて相談できる人でもいらっしゃれば良いのですが誰もいない。
「先日もある高齢の男性から自分亡き後、どうなってしまうのだろう」というご相談がありました。奥様は10年前に亡くなり子供もなく顔を知っている親戚はひとりもいないと仰るのです。葬式はもちろんいらないが火葬場にだけは連れて行ってほしい、また自宅にある奥様の遺骨を自分と共にどこかへ納めてほしいという二点を頼みたいというのです。
簡単に返事ができない問題をたくさん含んでいるので即解決という訳にはいきません。先ず優先順位を決めてひとつずつ解決しましょうと言いましたがこれから増えてきそうな話です。
「ご遺骨を宅急便で送るなんて」と思っていましたが誰にも供養されず処分されてしまうくらいなら送る手段として宅急便でも仕方がないのかなと思うのです。
これから先、人としての尊厳は守られるのでしょうか・・・一抹の不安を感じます